1/15に何食べる?

このブログを書くきっかけは、たぶん私の食い意地から来ている。

日本古来の食べ物のお話をうかがったので、これは記録したい!と思った。

 

初日は1月ということもあって、利用者の方とお正月の食べ物の話をした。

 

ちなみに、お雑煮の味の違いや、おせちの中身など、初対面の方ともある程度盛り上がれるので、他人との会話が苦手な方でもおすすめのトピックだ。

 

そこに出てきた料理。

 

小豆粥。

お粥に小豆を入れたもので、1/15に食べる物らしい。

 

甘い物好きの脳内にはぜんざいしか出てこない。

思わず、

甘いんですか?

と聞いてみた。

 

塩味だった。

 

てっきり、一部のご家庭の習慣かと思ったら、Wikipediaは言う。

紀貫之が書いた土佐日記にも書いてあると。

土佐日記といえば、1000年以上前の書物じゃん!

 

甘いのは私の考えだ。

 

Wikiを疑うわけではないが、裏付けを取るために、土佐日記の原文を当たった。

確かに1/15に、今年は(旅の途中なので)小豆粥を煮なかったわ、という内容が書かれている。

わざわざ書き記すとは、きっと毎年、煮てたんだね。

紀貫之が残念がってる様子が目に浮かぶようだ。

 

 

小豆粥は、小正月の1/15に健康を祈って食べる料理とのこと。

1/7の七草粥とは別物だそうだ。

 

それにしても、身の回りで1000年以上続く文化は、どのくらいあるだろうか。

 

利用者の方の中にも食べる習慣のある方とない方がいた。

一体、今の日本人の何人が小豆粥を知っているだろうか。

少なくとも私は一度も聞いたことがない。

このまま時が経てば、この習慣は完全に無くなってしまうかもしれない。

今回活動をしなければ一生知らずにいたかもしれない。

利用者の方が持つ知識や経験の一端に触れて、知らなかったことを知ることができた。

伝統文化に気づくことができた。

こうしてそれらを記すことで、少しでも残せるといいと思っている。